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恋愛だけじゃなくてちょっと読み応えがありつつも重くなくてラブラブなBLを読みたいときにおすすめな作品ですー。
理由は後述。
そういうとき、私は結構あるんだけど、ちょうどいい作品がそれほど多くないのですよねー。
だからありがたい!

***

信号機シリーズの最新作です。
とくにひとつ前の作品(『リナリアのナミダ―マワレ― 』)とは関係が深いですが、こちら単体でも楽しめます。
ちなみにわたしはシリーズ1&2作目は読んでいたけど、その後は読んでいないです。
ただ、やっぱりこれまでのお話を知らないと理解できないところもあるので、可能ならば1作目から、せめてひとつ前の作品から読んだ方がいいと思う。

***

会社員×会社員の年上攻め。
ネットゲームで知り合った2人なので、同僚、取引先などの仕事関係の繋がりはありません。

【1】受が会社でひどいセクハラにあっている
【2】ネトゲ上で女性キャラを使っていた受のことを攻がホントに女と思って告白してきた(結果的に受が攻をだましていたかたちに…)
というあたりを乗り越えながらくっつくまでのお話。 

上記の事情や受けのおとなしくて控えめな性格のせいで“即お付き合い〜♡”という状況にはいかないものの、ほぼ最初から読者には2人がお互い恋しているのはめちゃわかるので、その点は安心して読めます。

特に【2】の理由で若干の気持ちのすれ違いはあるけれど深刻なものではなく、それに関して登場人物が悩んでいるという場面は少なかったと思います。
より深刻なのは【1】のトラブルの方。

ストーリーは、【1】の解決と2人の恋愛というのが2本柱で進んでいきます。

ただ、【1】のトラブルは、攻と出会う前から受が抱えていたものであり、極めて社内のトラブルなので、攻は解決のためのアイディアは出せるけどそれほどがっつり直接的な力を貸せる類のことではありません。
したがって、わりと後半までは、受が社内の協力者とトラブルに立ち向かって解決していくパート(攻めは登場せず)の合間に、2人の恋愛パートが挟まる感じ。

でも、精神的にかなり追い詰められて社内でも孤立していた受が、周りの人に助けを求められるようになるのは攻の存在がきっかけだったという点が丁寧に描かれているので、不自然な感じはまったくありませんでした。
むしろ、このトラブルが最終的にはどうなるんだー!?っていうのも楽しめて、個人的には読みごたえがあると感じてます。

崎谷さんはかなりハイペースでこうした“読ませる話”を書く方ですよねー。
執筆ペースが速いんだろうけど、その集中力と発想力と話運びやキャラクター設定のうまさ、そしてもちろん文章力には脱帽です。

あとがきを読んで知りまししたが、信号機シリーズは「受けを好きすぎてやばい攻め」というのがコンセプトだそうな。
そうだったのかー!でも、言われてみれば納得。
わたしはその設定大好きなので、今回のお話もすごく好きでした。

あと、この作品はドシリアスだった前作とは違うものにしたい、という考えもあったそうで。
たしかに、【1】のトラブルはすごくひどいし背景にある理由もうへぇって感じだけど、シリアスな雰囲気はそれほどありません。
重く書こうと思えばいくらでも重くできただろうけど、そうならないようにさらっと済ませている感じ。
ということで、冒頭に書いたように、恋愛だけじゃなくてちょっと読み応えがありつつも重くなくてラブラブなBLを読みたいときにいいと思います。

そうそう、大事なことですが、エロは濃厚とは言えないけどそれなりのがあります。
攻めがちょっとオタなので、若干そういうのに関連したフェチ的な言動はありますが、それほどではありません。
エロ目的で買うのは微妙かなあ。
がっつりエロが読みたいなら、崎谷さんの『トリガー・ハッピー』シリーズの方がおすすめ。

ちなみに、2人が付き合うようになったあとのSSも載ってます。そちらもエロありです。

本編もSSも受視点だから、ちょっと攻視点の話も読みたかったかも。
その方がラブラブさがより味わえたんじゃないかなー。
受が攻を好きなのも攻が受を好きなのも、受視点の話で十分伝わるんだけど…。
受が「コミュ障でファッションもそれほどイケてない」と思っている受自身のことを、ゲイでもない攻がなんで好きになったのか??
気になるし、それが描かれたほうがお互いが相手を大好きなことがよりわかったんじゃ?という気もする。
攻も苦労を乗り越えて今があるみたいだし、結構読み応えある話になるような予感がします。

あと、受の同僚でわりと個性的だし設定がチートな女子が出てきます。
このキャラ自体は全然嫌いじゃないけど、ちょっと都合いいなーー笑って思ってしまった。
崎谷さんの書く女性キャラって、結構濃い設定が多いですよね。

***

信号機シリーズは2作目まで読んでやめてしまってたけど、改めて読むとやっぱりおもしろかったから、これまでのものもさかのぼって読んでみようと思いました。


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